アーティスト / グラフィティアーティスト / ノルウェー出身
REMIO レミオ
Q1. REMIOさんと HUF (ハフ) はいつ頃からの付き合いですか?
創業者の Keith Hufnagel (キース・ハフナゲル)とは、2004年ごろからの付き合いです。それから HUF から仕事の話があり、多くのプロジェクトを行ってきました。チームとはとても上手くいっていて、お互いに尊敬しています。
Q2. Keith とはどのような出会いだったのですか?
Keith とは、僕が Barry McGee (バリー・マッギー) のアシスタントとして ADIDAS (アディダス) のシューズを制作した時に出会い、今でも良い友達です。それから、HUF とは T シャツなどを制作するようになり、一緒に過ごすことも増えました。スケートパークやパーティへ行ったり、サーフィンとかも。当時、僕はサンフランシスコに引っ越してきたばかりで、新しい友達グループができたような感覚でした。HUF は僕の人生の一部です。
Q3. 今日のイベントは楽しみですか?
すごく楽しみです。いつもは REMIO を象徴するグラフィティネーム「R」を描くのですが、今回は HUFの「H」を用いてライブペインティングを行います。サングラスをかけたキャラクターも描きますが、やっぱり「R」が多いですね。素早く描け、グラフィティをする時間を短縮する僕なりの手法です。その感覚で、今回のショーでは「H」を用いて、様々な感情や雰囲気を表そうと思い、可愛らしい顔と動きを付けました。
Q4. どうやって「自分のスタイル」を見つけられましたか?
小さい頃に観ていた、ディズニー作品などからですね。当時、ノルウェーに住んでいて、土曜日になると近くの波止場まで、友達とアイスクリームやお菓子とコミック本を買いに行っていました。そこで読んだコミック本が、今に繋がってます。日本の食品パッケージ、企業キャラクターや、ロゴなどからもインスピレーションにしていますし、ジンや他のグラフィティライターの作品などもよく観ています。
Q5. グラフィティを始めたきっかけは?
始めたのは8歳くらいの頃で、周りの子に「ブラックブック」という、グラフィティ用のスケッチブックを教えてもらったことがきっかけでした。この子達からは、スケートボードや、Beastie Boys (ビースティ・ボーイズ) についても教わりました。その後、1990 年代にカナダとアメリカに引っ越し、そこで出会ったグラフィティライターたちからカルチャーや歴史を学びました。
Q6. アートに特別なメッセージを込めたりしますか?
いいえ。グラフィティとは、とにかく長く続け、より多くの作品を残すことが大切です。どんなに年老いても、常に自分の名前を何かに刻み込もうとしているべきです。もしグラフィティを途中で辞めたら、その人はおふざけ者です。グラフィティは人生の一部であるか、そうじゃないかのどちらかしかありません。
Q7. T シャツのデザインなども手がけたりされていますが、その際に意識していることはありますか?
いつもストリートでやっていることをファッションでしているだけです。単にグラフィティが壁から T シャツに移っているだけなので、あまり深く考えていません。実は、友人と新しいブランドの立ち上げを予定していて、「REMYNAO (レミーナオ)」という名前です。僕の友達からの愛称「REMY (レミー)」と、日本人の親友 NAO (ナオ) の名前を組み合わせて 「REMYNAO」です。前回のアートショーでも、ヴィンテージテイストを取り入れた Levi’s (リーバイス) ジャケットなどを7着くらいこっそり発表しましたが、即完売しました。これからもっとエキサイティングなことをたくさん予定しているので、深い話は次会ったときにでも(笑)。
Q8. 好きな映画や小説はありますか?
『スター・ウォーズ』シリーズ、『ブレードランナー』 (1982)、Quentin Tarantino (クエンティン・タランティーノ) 監督や、宮崎駿監督の作品が好きです。小説だと『1984年』(1949)、『動物農場』(1945) に加えて、『ジャイアント・ピーチ』(1996) の作家 Roald Dahl (ロアルド・ダール) や Kurt Vonnegut (カート・ヴォネガット) らの作品も好きです。
Q9. 休日はどのように過ごしますか?
家族と過ごします。妻と3人の子供たちと旅行やサーフィンとか、色々なことをしますね。住んでいるパリの美術館、公園、カフェなどへ行くし、たまに海岸や南フランスの方や、ノルウェーやカルフォルニアまでへも遠出します。あと、家族でアートも作りますね。みんなで大きな紙でモンスターを創作したり、左手で描いてみたり、目を閉じて描いてみたり。様々なチャレンジをするのが楽しいです。
Q10. 今ハマっていることはありますか?
絨毯が刈られているところを観ることかな。最近 YouTubeで、とても素敵な絨毯を刃物で薄くしている人の動画を見つけて以来、気になってます。「バリバリバリ」と刈られている音が ASMR みたいなんです。別に特別興味があるわけじゃないけど、気づいたら観てました(笑)。
Q11. REMIO さんにとって東京はどのような街ですか?
最初はただ圧倒されてましたが、一度落ち着くと、自分の入り込める「ポケット」のような居場所ができてきます。お店、地下室、建物の屋上だったりと、どこでも良く、このビルの2階でも。ここはグラフィティライター含め様々なアーティストが集まる場所となっていて、皆スタイル、アート、文化など興味は皆異なっていながらも、ニッチなコミュニティ同士で繋がっています。僕の居場所のひとつにもなっています。
Q12.これからやりたいことは?
家族ともっと過ごしたいです。妻と子供たちはもちろん、カナダ、南米、ヨーロッパなど世界中にいる家族とも一緒にいたいです。