2023.06.26
【フォトグラファー講座 vol.3】カラーデザインがよりキレイに写る光の基礎
2回目に引き続き、フォトグラファーの新井さんにレクチャーしてもらう、フォトグラファー講座。今回は写真をおしゃれに見せる最大のポイント、光の使い方。自然光はその名の通り、太陽の光を使いますが、店舗内の照明を普段から意識する機会は少ないはず。でも、この照明の種類が写真の仕上がりを左右させるんだとか。そんな、カメラワークに必要不可欠な光に関しての基礎を今回は教えてもらいます。
記事の続きを読むにはログインするか、
会員登録(無料)すると、見られるようになります
Back to Topic Top
Back to HOME
01.より自然に写す「自然光」
人間の目はとても精巧で、実は室内の照明の色を補正してヘアカラーを認識しています。ですがカメラはそのままの色を反映するため、室内の照明がヘアカラーに影響してしまうことも。人の目で見る色に近づけて写すことができるのが、自然光。窓の近くなど、外の光が入る場所で撮影するのがベター。その時は店舗内の照明をすべてOFFにすることもお忘れなく。
02.照明の色と写り方
自然光がベストでも、照明を使い撮影するシーンに遭遇することも。そんなときに覚えてほしいのが、室内で使われている照明の種類。色みで大別すると2種類で、間接照明など落ち着いた雰囲気を出すオレンジ系と、オフィスや病院などで使われている蛍光灯など、クリーンな印象を与える白系に分かれます。ヘアカラーを写真で写すと、照明に影響され色が変わって見えてしまうため、暖色系のヘアカラーはオレンジ系の光の下で、寒色系のヘアカラーは白系の光の下でそれぞれ撮影すると、見たままの色みに近づけて写すことができます。
また、店舗の照明によっては、さまざまな種類の照明が設置されていることがあります。2種類以上の色の照明、つまりMIXされた光の場合は、モデルの肌やヘアデザインの見え方に注意が必要。それぞれの光に影響されてしまうと、同じヘアカラーでも、例えば左側は青っぽく、右側はオレンジっぽく見えてしまう可能性が。撮影する場所の照明は、光の色を1種類だけにして撮影するようにしましょう。
03.照明の色を整えてくれる「ホワイトバランス」
自然光で撮影できない状況になった場合、店舗照明がヘアカラーに影響するか心配になりますよね。そんな時に覚えておきたいのが、「ホワイトバランス」という機能。撮影環境による光の影響を補正してくれる、というもの。白系の光の下で撮影した際、青みが強く出てしまい、赤いヘアカラーがくすんでしまったなど……そんな時はホワイトバランスを調整し、自然な色みに近づけます。例えば、色温度の「K(ケルビン)」という数値を使ってホワイトバランスを調整する場合、数値を上げ暖色(黄み)を強く出し調整します。
一方、オレンジ系の照明の場合、特に寒色系のヘアカラーに影響が出てしまい、キレイにヘアカラーが写らないことも。こちらも色温度でホワイトバランスを調整する場合、ケルビン(K)の数値を下げ、寒色(青み)が強く出るように設定。オレンジの光に影響されず、人の目で見える色と近い色みに調整します。また、スマホも同様の調整が可能で、iPhoneであれば、画像編集から先ほど説明した、色温度(K)の上げ下げが簡単に調整できる仕組みになっています。最新の機種では「暖かみ」でオレンジ系の色み、「冷たい」で青系の色みを調整でき、iPhone12以前の機種では「暖かみ」でどちらの色みも一括で調整可能になっています。(お使いの機種によって異なる場合がございます)