1995年10月、ストリートの片隅に突如現れたロッククラブ「恵比寿みるく」。2007年に閉店するまでの12年間、毎晩パーティが繰り広げられていた東京唯一の空間であった。かつてファッション、アート、映画などのパーティで賑わい、当時のアンダーグラウンドシーンを牽引した伝説的なクラブ。その影響力は、今もなお様々なジャンルのクリエイターに広がり続けている。今回、そんなレジェンダリーな「恵比寿みるく」が2025年に30周年を迎えたことを祝し、HYSTERIC GLAMOUR SHIBUYA にて、記念展「STORY OF みるく」が行われる。
本展の目玉として、「恵比寿みるく」から刊行されたフリーペーパー『TOKYO ATOM (トウキョウ アトム)』を再構築し、展示。このフリーペーパーには、元みるくプロデューサーの都築響一をはじめ、当時新進気鋭のクリエイターたちが参加している。その他、1970年代に東京ロッカームーブメントの中心的存在であったロックバンド Friction (フリクション) の中心メンバー・レックにより撮影された作品や、クラブキッズのスナップ写真が並ぶ。これらの作品は、再集結したクリエイターがリエディットし、「みるく」の美学を現代に蘇らせている。会場で、販売されるコラボレーションTシャツもチェックしたい。かつて流れていた空気を感じることができるだけでなく、脈々と受け継がれるアンダーグラウンドカルチャーシーンの過去と未来を感じ取ることのできる本展。熱狂、高揚、爆発的なエネルギーが交差する「恵比寿みるく」が再び東京に蘇るこの機会を見逃すな。