人物をモチーフとしながらも、不定形かつ非人間的な存在を描き出してきた山中雪乃。彼女の作品の特徴は、白飛びのように情報を欠いた空白や、身体の隙間に滲み出る液体、セルフィーやアーティスト写真を想起させるエゴイスティックな表情やポーズ。それらの要素を溶け込むように融合させることで、「私」から「何か」への変異の過程を可視化し、人間像の再構築を表現している。
タイトル「Eclipse (エクリプス)」は日食を意味する言葉。光を一部遮り、影を呼び出すことで、新たな像を浮かび上がらせる作品を展示する。さらに、会場では開催を記念した、T シャツなどの展覧会記念商品も販売。会期は8月1日(金)から8月18日(月)まで。影による「明瞭さと不確かさの共存」を写し出した山中雪乃の新作個展に、ぜひ足を運んでみて!