10月8日より、関西初となる直営の路面店カナダグース大阪店がオープンする。これを記念して、国内外のメディアやブランドのコマーシャルフォトを手掛ける写真家・鈴木親が心斎橋や新世界、道頓堀など、大阪ミナミを中心としたあらゆるシーンの中で撮影を実施。偽りの自分ではなく、誰かのマネでもない、“本物であり続ける”ことを大事にする計6名をキャストに迎えた。
スタイリングを担当したのは、スタイリスト・北村道子。大阪での撮影の仕事は、映画『ブラックレイン』(1989)以来だと言う、ファッション業界歴40年の北村氏が大阪の街を舞台に鈴木親とタッグを組み、ロケーション候補地やモデルの顔ぶれから、「何も足さなくていい」と、アパレルからシューズまで全てカナダグースのアイテムでコーディネートを手がける。
撮影を終えて、今回のディレクションについて鈴木親のインタビューも到着。
—今回、鈴木さんには、関西初となる直営店、CANADA GOOSE OSAKA が位置する大阪の南エリアを中心に撮り下ろしていただきました。心斎橋や新世界、道頓堀など、誰もが大阪と聞いて思い浮かべるエリアですが、鈴木さんはどのような視点で、もしくは魅力を感じ、このエリアをロケーションの候補として選出されたのでしょうか?
最初に大阪で撮影したいと思ったのは、大阪が持つ強い個性に惹かれたところが大前提ですが、ファッションのロケ地としてここ20年はあまり撮影されてきていないということです。パリやニューヨーク、東京や京都等の個性的な街の風景は多くのファッション誌で見かけますが、大阪は90年代の『FACE magazine』以来ほぼ撮られてきていないんじゃないんでしょうか。しかし実際に外国のモード誌が思い描く日本の街の印象であるアニメや混沌とした街の看板の印象は、大阪で撮影された FACE の誌面の影響が大きいと思います (もちろん、映画『ブラックレイン』の十三の街がそのルーツですが)。そのルーツを踏まえた上で、ここ数年、大阪で撮影してみると、日本のどの都市よりもファッションとの相性が抜群で、この街でもっと撮りたいと思っていたところに、この撮影のお話を頂き、今までの集大成的な発想でロケ地を決めました。そして、このカナダグースの大阪でのビジュアルが出た後には、日本の媒体だけでなく、色々な国のファッションメディアのロケ地になっていくことは間違いないと思います。
—また、カナダグースが大切にし続けている〝本物であること〟をコンセプトに各方面で活躍するモデルのキャスティングも担当していただきました。モデル選出の背景や意図などもお聞かせください。
本物になれても本物で居続けることは凄く難しいことで、それは理想が高くなければ出来ないことです。その高い理想が気品だったり、その人が持つ雰囲気やオーラのようなものと呼応しているのだと思います。それらを感じられる方を被写体にしたいと思いました。もちろん、同じことを撮影のスタッフにも求めていました。?%9