at Paris Women’s Fashion Week SPRING-SUMMER 20
クラシックなチェック柄はかわいく着てこそ。
SNSが情報の主流となる中で、生まれては嵐のように消えていくファッショントレンドの中で、しぶとく生き残っているのが「チェック柄」アイテムだ。かといって普及の定番になるわけでもなく、飽きられるわけでもなく、毎シーズン、手を替え品を替え進化しているのが特徴。パリではグレンチェックやタータンチェックから、色鮮やかなブロックチェックまで柄も様々あれば、定番のプリーツスカートにジャケット、コートや、旬のバケットハットとアイテムもさまざま。
共通しているのは、そのチェック柄を「クラシック」で終わらせないこと。あえて異なる柄をぶつけてみたり、とびきりのビッグサイズで着てみたりとスタイリングはどれもユニークかつモダン。サイハイブーツやプチサイズのバッグなど旬の小物の力をかりて、より洗練されたスタイルへと仕上げる人も多々いる。だからこそ、フォトグラファーの目にも新鮮に映り続けるのだろう。
パリコレクションで、いつも旬＆ユニークな着こなしで話題をさらうファッションライターのマスイユウは、＜ダブレット＞の”ジャミラ”ジャケットで登場。手には中華のテイクアウトボックスを模したバッグが。
大きめのタータン・チェックのジャケットに、迷彩柄のボトムスを合わせた「柄×柄」ルック。カラートーンを合わせれば、異なる柄合わせでも自然とまとまる。
”超”がつくほどビッグサイズのチェックシャツに、ケミカルなデニムをセット。中に着た、ピカチュウプリントのTシャツもついつい目がいく。
スタイルブロガーのコートニー・トロップは、目下、インフルエンサーに大人気のブランド＜チョポヴァ ロウェナ＞の、アバンギャルドなブラウス×スカートをチョイス。エッジの効いたメイクが好相性。
パリコレスナップでも多く見られた、旬のバケットハットにチェック柄を取り入れた。ビッグサイズのジャケットやミニマルバッグ、厚底シューズなどトレンド満載のスタイリング。
チェックのスカートにさらりとはおったカーディガンに、色味の少し異なる赤を投入。リラックス感のあるTシャツやヌーディーな足元で、洗練された印象に仕上げた。
マニッシュな肩パット入りのチェック柄ジャケットを自由自在に柄アイテムと合わせた、ヴィヴィアン・ウッドとチェックのサルエルパンツを取り入れたパートナーのアンドレアス・クロンターラーをキャッチ。
パリ発のブランド〈EGONlab.〉のグラデーションスーツを、潔くシンプルにスタイリング。足元も赤のブーツを履くことで伝統的なタータンチェックがより鮮明に浮かび上がっている。
タータン・チェックジャケットに、光沢の美しいパテントレザーのサイハイブーツをチョイス。全体のバランスを考え、ボトムスはタイトなサイクリングショーツで。
レオパードのノースリーブトップを１枚で着たモデル。タータン・チェックのラップスカートからも素足を見せるなど、大胆かつ軽やかなスタイリングで勝負。
タータン・チェックのシングルジャケット、レギンス、小物は＜マリーン セル＞。クラシカルなチェック柄とブランドのアイコン、三日月のコントラストが魅力。
ジャケットとマフラーにチェック柄を取り入れた。カラートンの異なるチェックのレイヤードは、ボトムをすっきりとモノトーンにすることで成立している。
ブロック・チェックのストールとワンピースがエレガント。ウエストに巻いた太いベルトの小物使いも素敵。
＜ディオール＞の美しいジャストサイズのジャケットで颯爽と闊歩。ハードなレザーパンツとのスタイリングが新鮮だ。
ブロックチェックシャツの肩を落とし、インナーのプリントTシャツとストライプシャツの配分を多く見せる。巧みなレイヤード術で、ストリートファッションを堪能している。
こちらでも、〈EGONlab.〉のスーツを着用したカップルを発見。あえてチェックの配分の異なるスーツを選んでいるところも楽しい。
ギンガム・チェックのポンチョをショートパンツでカジュアルダウン。個性的なレザーハットは＜ロエベ＞。
タータン・チェックのロングコートとインナー、アクセサリーのすべてが存在感のある柄のにもかかわらず、さらりと全体をまとめてしまうスタイリング力に脱帽。
王道のタータン・チェックのダブルジャケットを、ハイウエストのチェックパンツと＜メゾン マルジェラ＞のTabiブーツでモダンに。インナーのグリーンシャツの合わせ方が新鮮。
目がさめるような鮮やかなオレンジのチェック柄をセットアップで。オバーサイズジャケットや厚底ブーツなど、バランスの崩し方が絶妙に上手。
ハウンドトゥースのツイードスカートをとびきりエレガントに着こなしたモデル。チェック柄を使ったカジュアルな着こなしが多い中で、我が道を行くファッション・スピリッツの持ち主。
トレンドであるタイダイ柄にインパクト大のプリントを施したフーディーに、スリムなチェック柄スキニーを合わせた。シルバーネックレスとハードなブーツでロックな印象をプラス。
ミニマルなチェック柄トップスのムードに合わせ、とことんシンプルなスタイリングに持っていくのも粋。ナイス!
Text: Kaori Watanabe
Edit: Kazuma Iwano
Photography: Dropparis (Kyohei Hattori, Keisei Arai)
Video edit: midori