Date: 30 Jul 2010
渋谷駅東口から徒歩3分。階段で地下に下って行くと、無数に描かれた線の世界に迷い込んだ。夢か、現実か。過去か、現在か、はたまた未来か。古代の洞窟の様な、未来の秘密基地の様な、不思議な世界。三嶋典東の個展“LINE MAN”がNANZUKA AGENDAで開催中である。
三嶋典東は、70年代に粟津潔、寺山修司の下で経験を積んだのちにフリーとして独立、以降、イラストレーター、ブックデザイナー、グラフィックデザイナーとして、印刷メディアにおいて40年以上に渡り幅広く多彩な活動をしてきた。80年代に「線」の魅力に取り付かれて以来、作家としての創作活動を開始し、線画を描き続けてきたアーティストである。
本展は、大型アクリルと透明フィルムに描かれた新作と、25年間の作品群から厳選されたドローイング作品を組み合わせた、大型インスタレーションからなる。
入り口のガラス越しに見た風景。手前の線、奥の線。不思議に調和して重なり合っている。
壁の下段には、人が寝ている時に見る夢や、目を閉じて捉える妄想をベースにした、非合理的で空想的な「夢の線」。
中段には、人が読書をする姿勢での正視、思考をベースにした、論理的な「読書の線」。
上段には、人の立った姿勢や、全身のありったけの動作を表現した、自由で本能的な「越境の線」。
三嶋は「現代では、街の1つ1つが、まるでシェルターのように閉ざされている。街が、大きな洞窟になっているかの様だ。」と語る。現代都市を象徴するかの様に、多様な線が混在する本展覧会。渋谷の地下に創り出された、この空間は、現代版の洞窟とも言えるだろう。描かれた無数の線は、現代の象形文字の様にも見える。
展覧会は8月7日まで。蒸し暑い夏に、涼みがてら、気軽に訪れてみて欲しい。
また、7月31日には三嶋典東 x 佐々木敦のTalk Sessionが、最終日の8月7日には三嶋典東 x 今井和雄のパフォーマンス、Talk Showが同会場にて開催される。こちらもあわせて注目である。
三嶋典東 “LINE MAN” at NANZUKA AGENDA
Schedule: 7/22 – 8/7
Opening Hours: 13:00 – 20:00
Closed: 日月火
[詳細]
*Special Event*
7/31 18:00 – 三嶋典東 x 佐々木敦 Talk Session
8/7 18:00 – 三嶋典東 x 今井和雄Performance & Talk Show



